休職するときに一番不安になるのは「お金のこと」ではないでしょうか。
私自身も、適応障害で休職を決めたとき、真っ先に頭に浮かんだのは「これから生活できるのかな?」という心配でした。
仕事を休むと収入がゼロになるイメージがありますが、実際にはいくつかの制度で生活を支えることができます。
私も調べていく中で「もっと早く知っていれば安心できたのに」と思ったことがたくさんありました。
この記事では、休職中に利用できる代表的なお金の制度について、私の体験も交えて整理して紹介します。
これから休職に入る方や、同じように不安を抱えている方の参考になれば嬉しいです。
1. 有給休暇の消化
休職に入る前にまず利用できるのが 有給休暇 です。
これは通常の休みと同じ扱いになるため、給料が満額支払われます。
会社によっては「休職に入る前に残っている有給をすべて消化してください」と指示されるケースも多いです。
私の場合も、有給を使い切ってから休職扱いになりました。
最初に有給を消化しておくことで、収入がすぐに途絶える心配がなくなり、安心して休みに入ることができました。
2. 会社からの給与補償(ある場合)
次に、会社によっては 休職中の一定期間は給与が支給される場合 があります。
これは就業規則や勤務先の制度によるので、必ずしも全員に当てはまるわけではありません。
私の場合は、最初の3か月は欠勤扱いでありながら給与が支給されました。
さらに、その期間にボーナスも出たため、すぐに経済的に困ることはありませんでした。
このように「休職初期に給与が出るかどうか」は会社ごとに異なるため、就業規則を確認しておくことが大切です。
3. 傷病手当金
給与の支給が止まった後に頼りになるのが、健康保険から支給される 傷病手当金 です。
これは休職中に一番大きな生活の支えになる制度です。
受給条件
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業務外の病気やケガで仕事を休んでいること
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連続して3日間休んだあと、4日目以降も働けないこと
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会社から給与が出ていない、または減額されていること
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医師の診断書で「労務不能」と証明されていること
支給額と期間
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支給額は「標準報酬日額 × 3分の2」
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支給期間は 最長1年6か月
申請の流れ
傷病手当金を受け取るためには、申請書の提出が必要です。
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傷病手当金支給申請書 を用意
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本人が必要事項を記入
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医師に診断欄を記入してもらう
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書類を会社へ郵送
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会社が事業主記入欄を記入し、必要書類を添付して健康保険組合へ提出
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健康保険組合で審査が行われ、支給決定
申請のタイミング
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1か月ごとにこまめに申請する人もいれば、休職期間終了後にまとめて申請する人もいます。
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私は医師に診断書を書いてもらい、数か月分をまとめて申請しました。
注意点(体験談)
傷病手当金は給与のように毎月すぐ支給されるわけではありません。
私の場合、最初の入金までに およそ4か月かかりました。
実際の流れ(例:私のケース)
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5月頭:医師に「3月1日~4月30日分」の傷病手当申請書に必要事項を書いてもらう
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→ 会社へ郵送
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→ 会社が必要書類を添付して健康保険組合へ提出(6月下旬)
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→ 健康保険組合にて審査
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→ 入金(8月頭)
中々振り込まれなかったため、私は 会社と健康保険組合の両方に確認 をとりました。
特に健康保険組合へ直接連絡すると「いつ会社から書類を受理したか」を教えてもらえます。
会社と連絡したくない人にとっても、この方法は安心できると思います。
この経験からも、申請から入金までには大きなタイムラグがあることを理解しておくこと、そして必要なら健康保険組合に直接確認することが大切だと感じました。
まとめ
休職に入ると「収入がゼロになってしまう」と不安になりますが、実際にはいくつかの制度によって支えられます。
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有給休暇:まずは残っている分を消化
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会社の給与補償:制度があれば最初の数か月は給与が出ることも
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傷病手当金:給与が止まった後のメインの支え。ただし入金までに時間がかかる
私も最初は不安でいっぱいでしたが、制度を知り、実際に利用することで何とか生活をつなぐことができました。
休職中は体調を整えることが最優先ですが、同時に「どの制度を利用できるか」を把握しておくことが安心につながります。
これから休職に入る方は、まずは 会社の就業規則と健康保険組合 に確認してみることをおすすめします。
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