休職に入ったとき、最初に感じたのは「何をして過ごせばいいのか」という不安でした。
体を休めるべきだと頭では分かっていても、時間を無駄にしているような気がして、罪悪感や焦りでいっぱいになっていました。
私も最初は「何かしなきゃ」と思い込み、余計に心身が疲れてしまったこともあります。
でも、振り返ってみると「これをやって良かった」と思えることがいくつかあります。
この記事では、私が休職中に実際に取り組んでみて良かったことを紹介します。
同じように休職中で過ごし方に悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
1. しっかり休む
休職に入って最初に必要だったのは「休むこと」でした。
当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、実際にはとても難しかったです。
「自分だけサボっているんじゃないか」「周りに迷惑をかけているんじゃないか」と罪悪感ばかりでしたが、体も心も限界に近づいていました。
そこでまず意識したのは 会社から物理的に距離を取ること。
産業医面談や上司とのやり取りは夫に任せ、私は会社名を聞くだけでも動悸や涙が出る状態から少しずつ離れることができました。
思い切って寝る、横になる、予定を入れない──そんな時間を持つことで、ようやく心が休まりました。
「休むことも回復のうち」と考え方を切り替えられたのは、休職中に得られた大きな気づきでした。
2. 病院に行き、診断を受ける
休職当初は「怠けているだけではないか」と自分を責めていました。
けれど実際には夜眠れず、朝は布団から出られず、ちょっとしたことでも涙や動悸が止まらない状態でした。
夫に勧められて病院を受診した結果、「適応障害」と診断されました。
診断書に「休養が必要」と書かれたことで、「私は休んでいいんだ」と思えるようになり、心が軽くなりました。
医師からの「これは病気です」「無理に戻る必要はありません」という言葉は、当時の私にとって大きな支えでした。
3. 信頼できる人に話す
一人で抱え込むとどんどん苦しくなる中で、信頼できる人に話すことは大きな救いになりました。
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夫
一番の心の支え。仕事が多忙な中、私の看病に加え産業医や会社とのやり取りなど間にも入ってくれました。ただ、私の感情の起伏が激しくなり、喧嘩になってしまうこともありました。 -
元上司
夫婦だけでは解決できない時期に、間に入ってもらえたことで状況を落ち着いて整理できました。 -
友人
LINEで異変に気づき、夜に隣の県から駆けつけて話を聞いてくれました。心から心配してくれる人の存在は大きな安心につながりました。 -
父と猫
父の家で過ごした時間や、飼い猫との触れ合いも心を落ち着けてくれる大切な存在でした。
「全部をわかってもらえなくても、ただ聞いてもらえるだけで救われる」──そんな体験を通して、人に頼ることの大切さを実感しました。
4. 無理のない範囲で好きなことをする
休職に入った当初は眠れず、「規則正しい生活をしなければ」「気分転換に出かけなきゃ」と思い込み、自分を追い込んでいました。
しかし、心療内科の先生にこう言われました。
「気分転換に外に出る、旅行に行く。でも無理ならしなくていいんです。
出たくないなら出なくて良いのです。家でゆっくり過ごすのも大事なこと。
嫌なことはしない。それだけを今は大事にしてください。」
この言葉で救われました。
もともと出不精な私は、思い切って「家でゆっくり過ごす」ことを選びました。
好きな動画を見る、横になる、父の家で猫と触れ合う──そんな小さなことでも心は少しずつ軽くなりました。
「頑張らなくてもいい」と思えたことが、回復の大きな一歩でした。
5. 将来の働き方をゆっくり考える
休職に入ってから「これからどう働けばいいのだろう」と考えるようになりました。
とはいえ、まだ明確な答えが出ているわけではありません。
ただ一つ気づいたのは、正社員フルタイム勤務は自分には大きな負担になるということです。
「安定」を求めて選んだ働き方が、実は自分を苦しめていたのかもしれません。
これからは在宅ワークや副業など、自分に合った無理のない働き方を探してみたいと思っています。
休職中の今だからこそ、焦らずゆっくり考える時間を持とうとしています。
まとめ
休職に入って最初は罪悪感と焦りばかりでした。
けれど、休む・診断を受ける・信頼できる人に頼る・好きなことをする・将来をゆっくり考える──これらを実践したことで、少しずつ心と体を回復へと向かわせることができました。
まだ働き方について結論は出ていません。
それでも「正社員だけが正解ではない」「自分の人生を守る選択をしてもいい」と思えるようになったのは、大きな変化です。
休職は決して「後退」ではなく、自分を立て直すための大切な時間。
もし同じように悩んでいる人がいれば、どうか自分を責めすぎず、少しでも心を休めてほしいと思います。
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